
インタビュー
中部電力を選んだ理由
「生活の基盤はエネルギーだ」という思いから、エネルギーインフラ企業を軸にして就職活動をおこないました。「人との関わり」を重視していたため、職種は営業職を志望。技術と営業が両立できる技術コンサルティングという職種に絞り込みました。
中部電力※に入社を決めるきっかけとなったのは、開発一体型ソリューションの存在です。お客さまの要望を基にして何もないところから技術開発をおこなうこのサービスは、研究をゼロベースから立ち上げるという大学時代の経験に通じるものがあると感じました。他社では取り組んでいない独自のサービスという点も魅力でした。
仕事内容の楽しさも大切ですが、職場の人間関係も働くうえでは重要だと考えていました。中部電力※の先輩方は親しみやすい雰囲気の方ばかりであり、この会社であれば充実した社会人生活を送ることができると思い、入社を決めました。
初任配属部署での仕事内容
製造業を対象とした技術コンサルティングの仕事をしました。思い出深いのは、工場で使用するエネルギーを削減したいという要望を寄せていただいたお客さまとの案件です。
要望の実現に向けてまず、製造工程におけるエネルギーの見える化や加熱工程の調査をしました。すると、ガス加熱の工程に加熱ムラが発生していることがわかり、当社のノウハウを生かした加熱方法を提案することになりました。私は設備メーカーと協力し、ムラを発生させないための仕様決めなどを担当しました。加熱工程で生じていた熱のムラは、製品の不良の原因にもなっていました。新たな設備によって、効率的な加熱による省エネを実現できただけでなく、不良発生率の低減による製造コストの抑制という効果まで生み出すことができました。
当社の開発一体型ソリューションとして取り組んだこの案件は、お客さまの社内でも非常に評価されました。最初は一つの工場で導入されたこの設備ですが、今では全国の工場で広く活用されています。
現在の部署での仕事内容
カーボンニュートラルの実現に向けて太陽光など再生可能エネルギーの普及が進められていますが、再生可能エネルギーは発電量が天候などに左右されやすく、電力の需給バランスを保つためにさまざまな工夫が必要です。そこで大きな役割を果たすのが蓄電池です。蓄電池は充電や放電が自由にできるため、需給バランスを保つのに大きな役割を果たします。しかし蓄電池はまだまだ高額なため、普及が進んでいるとは言えません。そこで、蓄電池を普及させるためのサービスやしくみを作り上げようというのが私たちの部署です。
例えば、災害時の非常用電源として蓄電池を使用できるようにします。電力の市場取引ができるしくみを整備し蓄電池の用途を広げマルチユース化することで、導入メリットを大きくし普及を加速させる。私はこのように蓄電池の最適なあり方を検討し、基本設計をおこなうことにくわえ、蓄電池の設置からメンテナンス、運用支援など、蓄電池ユーザーをトータルでサポートしています。

仕事のやりがい、成長を感じるポイント
脱炭素の実現は世界的な課題であり、そこに貢献する蓄電池の普及は、社会が求める新しい時代のサービスだと言えます。新しいサービスを構築し、なおかつそれが社会的課題の解決に貢献することに、大きなやりがいを感じています。
現在取り組んでいる蓄電池マルチユースサービスを含めて、世の中の変化に対応したサービスを一から創りだすことができること、これが技術コンサルティングの仕事ならではのやりがいです。
学生時代は、学会発表をおこなうことが研究のゴールでした。そこでは、技術的な視点だけから物事を見つめていたように思います。しかし現在では、何よりもまずお客さまの満足度を追求しなければいけません。そのためには品質・コストなど、多角的な視点が必要です。もちろん、当社の収益性も考慮し、新たなサービスを創り出します。新たな技術を学んだときも、「それがビジネスにどうつながるか」という観点から見つめることがこと求められます。学生時代に比べて、多角的な視点を持てるようになったことは大きな成長です。
今後挑戦したいこと
「中部電力は電力会社」というイメージを持たれることがほとんどです。それを私は、電気だけにとらわれない「総合エネルギー企業」へと企業価値を高めていきたいと考えています。総合エネルギー企業とは電気だけでなくガスや太陽光、蓄電池など、エネルギーに関するあらゆる領域で高付加価値の商材・サービスを提供できる会社のことです。さらにいうと、エネルギーという枠組みを超えた価値をお客さまへ提供していきたいと考えています。そうなるために、誰もまだ手をつけていない分野に挑戦したり、今までとはまったく違う商品の開発に挑みたいと考えています。
相関図

※掲載社員の仕事内容・所属部署は取材当時のものです。