
インタビュー
中部電力を選んだ理由
終身雇用がなくなり、個々が持つスキルセットの重要性が高まりつつあります。若いうちから武器となるスキルが身につけられる企業が良いという考えから、私は、就活で成⻑機会が多いとされるベンチャー企業を何社か訪問しました。確かに任される仕事の幅の広さや打席の多さ、意思決定の早さは魅力でしたが、5年先が見通せない経営状況でのチャレンジにのびのびと取り組めるか疑問に思いました。常に不安を抱えたままチャレンジをしている状況になると想像し、私には合っていないと考え志望群から外します。
その頃ちょうど分社化直後で、コミュニティサポートインフラなど新事業に次々とチャレンジしていた中部電力。厚い社会的信頼と固い経営基盤を有しながらも、ライバルたちとの競争に勝ち残るためのチャレンジが求められる状況下です。私が探していたのは、この「安定」と「挑戦」が両立する環境だと感じました。その他にも社会を支える事業内容や使命感に燃える先輩社員たち、穏やかな雰囲気の社風なども魅力的で、たとえ壁にぶつかってもここでなら頑張れる、成長できると感じられたことが、入社を決めた理由です。
これまでの仕事と身についたスキル・価値観
初めての配属先は三重県四日市市の営業所。災害による停電時、人工呼吸器が設置された医療機関に「先ほど停電がありましたが大丈夫でしたか?」と確認する業務などを通じ、自分の扱うものが人々の暮らしや生命に直結していることを実感することができました。ここで電力供給の最前線を経験できたことは、その後のキャリアでとても役に立っています。
ただ、入社後しばらくは、与えられた業務をこなすことが自分の役割だという甘い認識だったように思います。しかし当時の上司から「言われたことをやるのは当たり前だろう。」と指摘を受けたとき、ハッと気づきました。言われたことだけをやる社員の集まりでは、中部電力の企業理念、経営ビジョンは到底実現できませんし、世の中を⽀える社会インフラ事業をより発展させることもできないのだろうと。
この経験がターニングポイントとなり、私の仕事観は大きく変わりました。個の力では実現不可能な大きな成果を出すために、指示がなくとも自分の果たすべき役割をきっちり果たし、同じ目標をもつ仲間たちを巻き込みながら新しいことにチャレンジしていく。そんな「自律と協働の両立」をテーマに仕事に取り組むようになったのです。
現在の部署での仕事内容
現在はCSR推進業務に携わっています。これは企業が負うさまざまな社会的責任を果たすことで企業価値を高めていく活動を指し、私は数あるテーマの中から「企業理念」と「人権」についての活動などを任されています。
企業理念については全社が一丸となって行動できるよう企業理念の浸透を図ることなどを担い、人権については企業活動が人権に与える影響とその原因を特定し、予防策や軽減策を講じる「人権デュー・ディリジェンス」の導入・運用などを担っています。どちらも中部電力の未来に大きく影響するものですから、やりがいをもって取り組めています。
その他にもCSR推進活動の一環として、とある大学でエネルギーについての講義もおこなっています。つい数年前まで大学生だった私が講師となるのですから、なかなかのプレッシャーではあります。それでもプログラムを考える中で、日本のエネルギー事業の変遷などを学ぶことができ非常に有意義でした。学生も熱心に聞いてくれました。

今後の目標、挑戦したいこと
私には夢があります。それは働く環境をアップデートし、どんなバックグラウンドを持った人でも生き生きと働けるような会社に変えていくということです。
こう考えるようになったのは、私の生い立ちと関係があります。私の母は当時としては珍しく総合職として就職しバリバリと働いていました。「ワークライフバランス」のような概念がまだない時代。激務と幼い私の育児の両立は常に綱渡りで、小学生のときに「ごめんね、家のことも仕事も中途半端で。」と泣いた母の姿が忘れられません。こうした環境で育った私の卒論テーマは「どうしたら男性の育児休暇取得が増えるか」。労働環境の改善は私のライフワークともいえます。
「いつか人事で働きたい」という想いは会社に伝えています。このことを考慮してくれたのか、2年目から経営の近くで働くことができました。現時点で人事に配属されても対応できる業務の幅が狭いので、若いうちは幅広い経験をしたいです。次は数字に強くなるために経理のスキルを身につけたいと考えています。誰もが持てる力を発揮できる環境を整えるため、まずは自分を高めていきたいです。
相関図

※掲載社員の仕事内容・所属部署は取材当時のものです。