グローバル事業部門

当社は、2021年11月に公表した「中部電力グループ 経営ビジョン2.0」において、グローバル事業を「成長戦略」と位置付けています。グローバル事業の強化・拡大、責任と権限を明確化した機動的な事業遂行体制、社内外に対してフラッグを立てることを目的に、2022年4月にグローバル事業本部を設置しました。
今後は欧州・アジア太平洋を中心とした、脱炭素につながるグローバル事業への投資を拡大し、収益基盤の強化と利益拡大を図ることで、脱炭素社会の実現に貢献していくことを目標としています。また、海外コンサルティングにおいては、経済成長が期待できるアジア・アフリカを中心に、独立行政法人国際協力機構(JICA)案件に加え、世界銀行などからの受注拡大を目指しています。
さらに、グローバルで培った脱炭素やコミュニティサービスの知見を活用することで、国内事業とのシナジーを高め、さらなる深化を図っていきます。
海外には、エネルギー情勢を中心とした情報収集等の拠点として、ワシントン、ロンドンおよびドーハに事務所を、また、グローバル事業の拠点として、オランダに統括会社を設置しています。

主な仕事

脱炭素につながる事業への投資

脱炭素につながる事業への投資

欧州・アジア太平洋を中心に、再生可能エネルギーなどに関する「グリーン領域」、CCUS事業などに関する「ブルー領域」、マイクログリッドなどに関する「小売・送配電・新サービス領域」、海洋エネルギーなどに関する「フロンティア領域」の4つの領域で、「脱炭素」につながる事業への投資を行っています。

投資プロジェクトの事例(オランダ)

投資プロジェクトの事例(オランダ)

当社は2020年3月、欧州で総合エネルギー事業を展開するEneco社株式の20%を取得しました。Enecoはオランダ、ベルギー、ドイツ3か国を中心に再生可能エネルギーを中核とした発電事業等を展開しています。また、当社はEnecoに4名の社員を派遣し、設備の運転保守ノウハウの提供や、ミライズのお客さまの在欧現地法人へのグリーン電力販売等を行っています。再生可能エネルギー開発および顧客重視のサービスを展開する先進的な総合エネルギー事業会社であるEnecoの成長を通じ、人々の生活インフラを支えることで、低炭素化社会への移行や地球環境保全といった社会課題への解決に貢献することを目指しています。

投資プロジェクトの事例(インド)

投資プロジェクトの事例(インド)

当社は2022年9月、インドで「分散型電源・グリッド事業(※)」を展開するOMC Power Private Limited(以下、OMC社)の株式を取得しました。OMC社は、電力供給が脆弱な地域に対し、太陽光発電を中心としたクリーンな電力を蓄電池等と組み合わせて安定的に供給しています。当社は、送配電・発電設備の運転保守技術や蓄電技術を生かし、技術者の現地派遣等によりOMC社を支援することで、クリーンな電力供給を通じた脱炭素の拡大と地域の人々のウェルビーイングに貢献しています。
※既存の大規模送電系統とは接続せずに、独自で発電から送電・配電まで行う、小規模な発電設備と送配電設備の総称。

海外コンサルティングの事例(ウガンダ)

海外コンサルティングの事例(ウガンダ)

当社は2020年12月、JICAから「ウガンダ共和国送電系統保護能力向上プロジェクト」を受託しました。ウガンダ共和国では、経済成長に伴い電力需要が増加している一方で、送電線や変電所の故障による停電が多く発生しているため、系統保護に係る能力向上し、電力供給の安定性を向上させることが課題となっています。本プロジェクトは、ウガンダ共和国における電力供給の安定性向上に寄与することを目的として、送電線や変電所の停電原因分析および停電防止に有効な対策を提案・実施しています。当社は、海外コンサルティングの豊富な経験ならびに国内電気事業の知識・経験を活かし、技術指導・移転に取り組んでいます。

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